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工事中の物件見学会、「京滋大家の会」代表所有する物件で実施



見学会の様子。参加者は説明を聞いたり質問したりしていた


 建物の改修工事、防水工事を手掛けるミツケン(大阪府富田林市)は、2月6日、京滋大家の会(京都市)の代表を務める杉森康二オーナー(同)の物件で、見学会を行った。

 「今しか見られない『施工中』の現場が見られる!大規模修繕工事見学会」と題した見学会には、オーナーら8人が参加。会場となった姫路市内のファミリーマンションを訪れた。

 場所は山陽電鉄本線「白浜の宮駅」から徒歩8分にたつ「ツインピアA棟B棟」の2棟。建物はRC造築26年の地上3階建て。総戸数は2棟合わせて22戸。

足場が掛かった「ツインピア」

融資の関係、雨漏りの発生など修繕は必須



 冒頭で、大規模修繕をするに至った経緯について、杉森オーナーは「購入時に、金融機関から融資を受ける際、物理的な耐用年数を延ばすこと、つまり改修工事することを前提に、融資期間を長くしてもらうことができた。そのため、修繕は必須だった」と話す。

 同物件は、完工時から一度も大規模改修が行われておらず、雨漏りやタイルの剥(はく)落の発生など、全体的に劣化が見られた。さらに雨漏りによって貸し出せない部屋があったり、22戸中9戸が空室になっていたりと修繕が必要不可欠な状態にあったことについても触れた。



施工中のチェックポイントについて伝授

空室をセミナー会場として活用した

 つづいて、ミツケンの谷村社長によるセミナーが始まり、冒頭で、自身が防水職人を経て同社を立ち上げたこと、家主としても活動していることについて紹介。その後、「ツインピア」の工事内容について見積書を一部開示しながら詳細を説明した。

 まず、防水工事について既存が「ゴムシート防水」が施されていたため、今回は、施工中に起こり得る雨漏り、撤去・処分費のデメリットから、「塩ビシートかぶせ工法」を採用したことについて解説した。塗装工事については、昨今、主流となっているという「ラジカル塗料」を用いたことについて理由や特長について説明。長尺シートについては、防滑性、意匠性、耐久性に優れるだけではなく掃除がしやすいなどの効果について話した。谷村社長は「シートの端をコーキングする端末シール処理されているか、長尺シート同士のつなぎ目に、シートと同じ成分の棒である、『溶接棒』が使用されているか、見極めポイントだ」とチェックポイントを指南した。



 座学のあとは、実際に職人が施工中の、屋根や共有床・壁、外壁など建物全体をくまなく見て回った。参加者からは「説明を受けて、見るポイントが少し分かった」「話しを聞くまでは、長尺シートの施工が完了したと思っていた。勉強して一緒に見学して、現段階で溶接棒が使われていない状態であるということに気が付いた」などさまざまな意見や質問が飛び交った。



DIYに長けた杉森オーナー施工による室内見学も



 見学会は中締めした後、一行は杉森オーナーがDIYしている室内見学をした。杉森オーナーは、電気工事士の資格を所有しDIYにも長けており、共有部の照明の取り換えや居室の改修についてもほぼ、自力で行っている。

 油やヤニで汚れたクロスの洗浄方法や、カビの落としかた、ドア・床の凹みの直し方など、改修前・改修中・改修後の部屋を案内し、細部にわたってレクチャーをし、見学会は修了した。



ミツケンWEBサイト https://mitsurino.com/



ライター:加藤有里子
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