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京都市と管理会社の長栄がタッグ~市営住宅を若者・子育て世帯向けにリノベ~



 管理会社の長栄(京都市)は、京都市が全国初の取り組みとして行う「市営住宅の空き住戸を『若者・子育て向け住宅』に活用する取組」、愛称「こと×こと」の委託事業者に選定された。



 門川大作市長、現地で視察



現地を訪問した京都市門川大作市長(左から2人目)、長栄の長田修社長(左から3人目)


 「向島市営住宅第9街区住棟」の空室を長栄が京都市から借り上げ、リノベーションした後、若者や子育て世帯を対象に廉価で提供する。

 9月23日には、記者会見が開かれ、門川大作市長が現地を訪問。同社長田修(おさだおさむ)社長とともに、リノベーションした1室を視察した。



室内を視察する門川市長と長栄の長田社長


before after


ソフト・ハード面の充実図り、定住促進~人口流出歯止めを~



 「向島市営住宅」は、近鉄京都線 「向島駅」から徒歩16分の場所に位置する。築45年のSRC造11階建ての住宅。竣工時からの入居者も多く住み、高齢化が進んでいる。一方、居室内は竣工時から間取りなどが変わっておらず全219戸中、71戸が空室となっている。

 京都市では、同社などの民間事業者に市営住宅を貸しつけ、ノウハウを生かして若者・子育て世帯向けのリノベーション賃貸物件として供給しようというもの。所得制限を設けない取り組みで、全国初の試みだという。



玄関回りのbefore after


 同社では、管理会社として43年、培ってきたノウハウを駆使して、ハード面、ソフト面の充実を図り、定住促進とともに「向島市営住宅の再生」を図る。施策として、ハード面は若者・子育て世代のライフスタイルに合わせたリノベーションをし、廉価で部屋を提供する。一方、ソフト面は、同社の管理物件同様、24時間365日駆け付けや家具家電レンタル、飲食店での割引などのサービスを提供する。さらに、既存・新規入居者が良好な関係を築けるよう、さまざまなイベントを行う予定だという。奥野雅裕執行役員は「京都市の人口減少幅が2年連続ワーストとなる中、京都に本社を構える管理会社として歯止めをかけたい」と話す。



ライター:加藤有里子
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