ビルメンテナンスを行うオフィスシャッツ（大阪市）は、所有・運営するビジネスホテル「STAY HOTEL（ステイホテル）」の駐車場をコンバージョンし、飲食店として開業した。
場所は兵庫県尼崎市。阪神電気鉄道本線「杭瀬（くいせ）」駅から徒歩3分。商店街や工場があり下町情緒が残る街並みにある。

　1階が駐車場となっており、7車室はコインパーキング運営会社の一括借り上げ方式で、2車室は宿泊者専用として活用していた。しかし、稼働率が芳しくなかったため駐車場をやめて有効利用しようと決断。コロナ禍でニーズが高まったキャンプに乗じて、屋内でバーベキューができる店「Stay Camp（ステイキャンプ）」として9月にオープンした。

屋号のとおり、テーブルや壁面からティッシュケースなどの小物までアウトドアをイメージした造りにしている。上階のホテル宿泊者も使用できるよう、1人席も設けている。

事業再構築補助金を活用

同社で飲食業を行うのは初めての試みだが、相当な熱の入れようで、スタッフがBBQ検定を取得したり、食材にこだわったりしている。また、グリルにはウェーバー社の「スピリット」を、ビールサーバーにはアサヒビール社のカップの底からビールが湧き上がる「トルネード・ディスペンサー」を採用するなど最新鋭の設備を取り入れている。溝手友之社長は「手探りではあるが、徹底的に調べて良いと思ったものを使用して、最高の持て成しをしたい」と話す。

　オープンしてから家族連れや学生、高齢者など幅広い年齢層が来店している。料金はコース2500円・3000円の2種類。飲み放題は1500円（1人あたり）と比較的安価な値段設定にしている。

　なお、同プロジェクトは経済産業省の「事業再構築補助金」を活用した。改修工事費に6000万円かかったうち、3400万円が補助されたという。「コロナも落ち着き始めているので、ホテルの稼働率も戻りつつある。『Stay Camp（ステイキャンプ）』の周知に努め、顧客の開拓からリピート獲得まで努めていきたい」（溝手社長）

「Stay Camp（ステイキャンプ）」WEBサイト　https://stayhotel.jp/staycamp/
アクセス：兵庫県尼崎市杭瀬本町1-8-1 ステイホテル 1F

オフィスシャッツWEBサイト　http://www.schz.jp/

ライター:加藤有里子