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積極的に物件取得し街づくりに貢献


「泉佐野メゾンドフルール」の外観

かつては銀行、警察署、神社だった場所に建っている


資産管理会社のヤマウチ(大阪府泉南市)は、泉佐野市や泉南市、阪南市を中心に40棟650室を所有している。
特に泉佐野市は同社、山内健展代表にルーツがあることから物件取得を積極的に行っているという。「過去に手放してしまった土地を再度取得して、街を守りたい」そんな想いから、官民連携のまちづくり組織「バリュー・リノベーションズ・さの」に参画するなど地域創生にも携わっている。
そんな山内代表が二度のチャレンジで取得した物件がある。「泉佐野メゾンドフルール」だ。RC 造陸屋根7階建て。築37年。南海電気鉄道南海本線・空港線「泉佐野駅」 徒歩2分と立地は良いものの、いたって普通の築古物件だ。

こだわった理由は、かつての土地の使われ方と自身のルーツにある。
椋山神社から佐野町警察署、住友銀行(当時)、そして現在の建物へと姿を変えており、格式のある場所だったことが判明した。

同時に、自身のルーツを探る中で、先祖の職業にも興味がわいてきたという。山内代表をかわいがってくれた祖父について特に知りたいと思い、軍歴証明書を取得。すると、陸軍に招集され招集が解除された後、警察官として従事していたことが分かった。山内代表は「地元の警察官だったので、かつて存在した署にも出入りしていたはずだ。そのことがますます、当物件を所有したいと思うようになった」と話す。
数年前に購入を試みた際は、金額や融資の関係で見合わせてしまった。2度目の今回は、金融機関の働きかけもあり2021年6月に取得することができた。





退去発生のたび、リノベし賃料アップ



同物件は全35戸で、事務所、飲食店のテナントが10戸。住戸が25戸。退去が発生するたびにフルリノベーションし賃料アップを図っている。
 入居付けは仲介会社にこまめに連絡を取り、問い合わせ状況をヒアリングしたり情報交換をしたりすることで満室を保っているという。「不動産は、皆が良くなることが大切。今後も物件をとおして、泉佐野市の活性化につなげていけるよう努めたい」(山内代表)
 山内代表は、税理士事務所で事務員として勤務した後、築古物件の再生を中心とした不動産賃貸業を設立。資産管理会社として2011年、同社を立ち上げた。



官民連携のまちづくり組織「バリュー・リノベーションズ・さの
https://vr-sano.com/


ライター:加藤有里子