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オンラインマラソンで健康経営取得を



ファインシステム(兵庫県加古川市)
山内祐司取締役COO


参加したときのイメージ。
リアルタイムで速報されるほか、写真やコメントを共有することもできる


活用の事例

「IT×Designのチカラで、幸せにして、幸せになる。」 をミッションに掲げるシステム開発会社のファインシステム(兵庫県加古川市)。同社が生み出したユニークなサービスがある。「オンラインマラソン」だ。  社内イベントを行いたい企業などに特設サイトを提供。支店や部署などチーム戦に対応したり、飛び賞や写真、コメントを投稿したりできるようさまざまな兼ね備えている。走行距離の設定や目標達成確認などは任意で設定できる。

参加者は好きな場所を走り、ランニングアプリやGPS付き時計で距離やタイムを計測。記録投稿フォームにアップすると、リアルタイムでランキングに反映される。また、大会後にはオリジナルの記録証をダウンロードすることもできる。



商品PRやマーケティングとしても活用


 これまでマラソンやアーチェリーなどの大会に採用される自動計測システムを開発・提供してきた同社。コロナ禍でスポーツイベントが相次いで中止に追い込まれる中、オンラインマラソンをプラットフォーム化して企業に提案してみようとひらめいたという。山内祐司取締役COOは「コロナ禍で社内のコミュニケーションが減少したケースが多いと思う。健康経営※に取り組む企業に『オンラインマラソン』を活用してもらうことが従業員の健康やコミュニケーションの促進などにつながるのではないかと感じた」と話す。

 福利厚生イベントとして「オンラインマラソン」を実施した企業では、従業員1000人中260人が参加。参加者の8割が「満足した」と回答したという。また「大会を通して従業員、家族とのコミュニケーションが増えたか」の質問には9割が増えたと答えている。

 社内イベントのほか、商品のPRやマーケティングを行う場として使用する企業もある。「メーカーが、スポーツウェアやマスクを参加者に装着してもらい、感想をヒアリングしている事例がある。効果測定だけではなく、参加者に商品をSNSにアップしてもらって宣伝に繫がっていることもある」(山内取締役COO)。



「オンラインマラソン」の費用は2パターン。1つは開催費0円、参加料2000円~/人。もう1つは開催費39万8000円(税別)。参加料込み、1大会の参加人数制限なし。  



主催者である企業側にとってリアルで開催するより、コスト面の軽減はもちろんのこと、運営・管理などの負担を大きく減らせることも魅力の一つだろう。同社にはミッションのもと、今後も画期的なサービスを開発してくれることを期待したい。

※健康経営とは従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること。日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つ(経済産業省のページより一部抜粋。引用)。経済産業省では制度を設け、健康経営に取り組む企業に対して「健康経営優良法人認定」を行っている。


ファインシステムのwebサイト:
https://fine-system.co.jp/
https://archive.online-marathon.net/


ライター:加藤有里子