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賃貸集合給湯省エネ、新たに創設~オーナーの負担軽減し、導入図る~

 国土交通省、環境省、経済産業省、3省連携による「住宅省エネ2024キャンペーン」の交付申請ならびに予約の受付が3月29日から、始まっている。

 同キャンペーンの対象は主に実需住宅であるが、今年から賃貸住宅を対象とした「賃貸集合給湯省エネ」が新たに設けられた。この事業において、どのような要件があるのか解説する。

「賃貸集合給湯省エネ事業2024」のWEBサイト


 「賃貸集合給湯省エネ」事業は、賃貸集合住宅に対する小型の省エネ型給湯器の導入支援を行うことによりその普及拡大を図るというもの。従来型給湯器を、補助対象である小型のエコジョーズ、エコフィールに交換する工事が対象で、リース利用も可能としている。

 同事業を管轄する経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部の担当者は、「新たに同事業を創設した背景には大きく2つの理由がある」と説明する。

 1つは、「給湯省エネ」事業では、比較的大きな機器を対象にしているため、賃貸住宅への導入は不向きであること。2つめは、賃貸住宅の場合、費用がオーナー負担となるため省エネが進みづらいことだ。「我々はオーナーテナント問題と呼んでいるが、利益の供給先が入居者になるため、導入が進みづらい。そのため、オーナーの負担を少なくして性能の良い機器を導入してもらうべく、賃貸住宅対象の事業を開設した」(担当者)。

「賃貸集合給湯省エネ事業2024」のWEBサイトより引用


 対象者は、オーナー、あるいはオーナーから委託を受けている管理会社。補助額はエコジョーズ、エコフィールとも、追い炊き機能なしの場合、1台あたり5万円。追い炊き機能ありの場合、1台あたり7万円。補助上限は1住戸につき1台まで。

「賃貸集合給湯省エネ事業2024」のWEBサイト


 補助対象住戸は、既存賃貸集合住宅1棟あたりの住戸が2戸以上。戸数が10戸未満の場合は1戸以上が対象。民泊やウィークリーマンション、老人ホームは対象外としているが、シェアハウスなどで入居者と賃貸借契約書を締結している場合は対象となる。

 工事については、「賃貸集合給湯省エネ」の登録事業者と、工事請負契約、リース(賃貸借)契約を締結する必要がある。契約以前に工事を着手した場合、補助対象外となる。

 着工日の期間は、2024年12月31日まで。予算上限185億円に達し次第終了となる。5月14日現在、申請額は0%。

 詳細については「賃貸集合給湯省エネ事業2024」WEBサイト参照。



https://chintai-shoene2024.meti.go.jp/ 問い合わせ窓口は0570-055-224。IP電話などからの問い合わせは03-6625-2874。受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を含む)。

「住宅省エネ2024キャンペーン」WEBサイト https://jutaku-shoene2024.mlit.go.jp/about/



ライター:加藤有里子
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