事業用不動産の仲介、システム開発を手掛けるセンチュリーダイソー（大阪市都島区）は事業用賃貸不動産専門のポータルサイト「ロジコロ」を運営している。

　貸倉庫・貸店舗・貸オフィス・貸地に特化したWebサイトとして「レインズ」や「ATBB」から情報を集め、2014年にスタートした。これまで「ロジコロ大阪」「ロジコロ東京」「ロジコロ埼玉」など主要な都府県ごとにWEBサイトを分けて、提供してきた。

　エリア別サイトも残しながら2022年11月、全国の物件を検索・閲覧できるサイトを構築した。現在、登録物件数は3000件弱。事業用種別ごとの掲載割合は、倉庫や工場が7割、ロードサイド店舗が2割、貸地が1割だという。

　「ロジコロ」は、これまでエリア版を運営してきた実績などを生かして設計。ユーザーが求める検索キーワード「天井が高い」「男女別トイレ」「ICより5km以内」といった事業用ならではの条件を盛り込んでいる。利用者の業態は、個人事業主から大手企業まで幅広く、新店舗の開設や、中小企業のオフィス探し、倉庫の移転、物流拠点の新設や集約など検索用途はさまざまだ。営業推進部の村本操史次長は「問い合わせや成約は繁忙期や閑散期など特になく、一年を通して動いているイメージ。全国展開している企業や拠点を増やしている企業はリピーターになって活用してくれている」と話す。

自身で物件掲載したい加盟店募集

　不動産会社やオーナーなどから「預かっている倉庫を載せられないか」「所有する事務所を掲載できないか」など依頼を受けるようになったことから、掲載希望者を「加盟店」として募集している。加盟店になった場合、物件の問合せ、契約時の仲介手数料が加盟店に入る仕組み。掲載件数は無制限。入会金はなし。月額利用料は1万6500円（税込み）。物件情報は同社のレクチャーのもと、加盟店が入力する。また、物件掲載と加盟店会社のWEBサイト制作・運営ができるプランも用意している。「当サイトの物件数、利用者数、問い合わせ数は着実に増加しているが、事業用不動産の業界では、未だなおアナログだ。賃貸住宅探しをポータルサイトで行うことが一般化しているように、WEBの流れを作りたい」と意気込む村本次長。

　現在、お試しキャンペーンとして、8月31日までの申し込み分に対して物件掲載を3カ月間無料にしている。掲載枠は10件まで。物件情報の反映は、申込書および物件資料を同社に提出してから、7営業日後。

　同社は、1973年創立した倉庫や工場、店舗など事業用不動産に特化した不動産会社、大倉のグループ会社。これまでのノウハウを活かし、「ロジコロ」など支援ツールを提供している。

「ロジコロ」WEBサイト：　https://logicoro.jp/　

ライター:加藤有里子
okiruy：https://okiruy.com/