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157ジャンル538種の開業情報と既存店舗など待ち情報をデータベース化

ITと人海戦術で、地図アプリで検索できないデータをカバー



リビュー 藤本社長



Review(リビュー:大阪市)は日本国内300万件以上の飲食店や理美容、介護施設などの既存店舗や開業情報など、Googleなどのサービスでは検索表示されないデータを集め、情報公開するサービス「macci(マッチ)」を提供している。

 これに加えて、ホームセンターやペットショップといった物販や、生活インフラ、冠婚葬祭、スポーツジムやゴルフ練習場の趣味・娯楽など、157ジャンル538種の情報を追加。4月17日、オープンした。藤本茂夫社長は「飲食店や美容など幅広いジャンルの情報が、1つのサービスで網羅できることが当サービスの大きな特長だ。開業閉業といった、地図サービスや口コミサイトがカバーできないリアルタイムな情報をキャッチできる」と話す。毎月、随時更新して情報の精度や鮮度を保つという。



顧客管理、売上管理を行うCRM機能も搭載



ジャンル選択時の様子。「麺類(うどん)」「料亭」といった具合に細かいセグメントが可能



マップ一覧表示のイメージ。地図上のピンや施設名をクリックすると詳細を表示することができる



 検索方法は「macci」にログインして、「街データ」、「開業」データを選択する。ジャンル、エリアなど知りたい情報に絞るとマップ上か、一覧で該当施設が表示される。電話番号や法人名の有無で絞り込むことが可能だ。「開業」データ検索では、直近6ヶ月、直近3年などセグメントもできる。

 検索結果は、個々の住所や電話番号といった基本情報から、WEBサイトやSNSなども格納しており、事業者が法人の場合は法人名や所在地も表示される。データをcsv保存できるほか、店舗情報に対してタスク入力をして、商談内容や進捗状況を記入するなど営業ツールにもなる記載をすることもできる。 さらに顧客管理、売上管理を行うCRM機能も搭載。目標売上予算や件数を、事前に登録しておくことで月別、担当者別の売上推移を確認することもできる。



見込み客や商談、進捗なども「macci」で管理できる ※写真は未入力の状態です



コロナ禍で既存サービスの利用者激減・調査スタッフ減のダブルパンチがアイデア生み出すきっかけに



 開発に至った経緯は、コロナによる深刻な影響が背景にある。元々、街中の空き地や解体現場などの情報を収集して提供していた同社。土地活用に活かすことができることから、ハウスメーカーや時間貸し駐車場、不動産会社が数多く利用していた。しかしコロナ禍で顧客の多くが、訪問営業ができない状況にさらされ、同社も壊滅的な状況に陥った。さらに追い打ちをかけるように、街中を調査するスタッフの過半数が主婦のため「子どもを保育園に預けられないから調査できない」「感染が恐いので外出したくない」などの理由で、データ更新することが難しくなり、二進も三進もいかなかった。「コロナ状況下の飲食店の休業、デリバリー可能情報が分かるシステム開発を行ってほしいと顧客からも意見が出たため策を講じたが、調査が大変で刹那的である上、マネタイズも難しいため開発に至らなかった」(藤本社長)。そこで社員一同で案を出し合い、何度も意見を重ね、打ち合わせをした結果、開業情報と既存店舗を網羅した、ネットにもどこにもないすき間を狙おうと実行に移したという。

 同社では全国各地の保健所などから1件ごとの情報を取得し、元データとして作成した後、インターネット上のデータとの照らし合わせや、現地調査をするなどして、基本データを完成させた。そうすることで、リアルタイムな情報を提供できるという。

 使用については、無料プランと月々3万円からの有料プランを設定している。通常、無料プランには制限がかかるが、リリース記念として、1週間有料版を試すことができる。

全国網羅を図るべく、今後も逐一データを追加する予定。藤本社長は「ハウスメーカーや通信会社などが営業ツールとして使用したりマーケティング調査に活用したりしている。データを拡充させたことで中小企業を問わず、幅広い分野に役立つ市場を創っていきたい」と意気込んでいた。



Review WEBサイト https://macci.biz/

街中データ情報サービス「macci」WEBサイト https://www.macci.cloud/



ライター:加藤有里子
okiruy:https://okiruy.com/